★★ワクワクの小人さんパーティー★★


これは ミアと小人さんのお話・・・旅の途中のお話し


ミアはいつものように暢気に歌を歌っていました。
歌を歌うと気持ちがすっきりするからです。でも、そんな時腰掛けていた栗の木の実 が下に落ちたのです。

ポキッ  ゴンッ

「え、えぅ??」
歌っていた歌を止める・・・鈍い音がした方に行ってみますとそこには変わった色の 服を着た小さい人が居ました。間違ったらミアよりも小さいかもしれないその人は頭 にタンコブを作り倒れていました。どうやら、ミアが座っていた枝の栗が直撃したよ うでした。
「あああ、あのあの・・・だ、大丈夫ですか??」
慌てて揺さぶると魂が抜けたようにグラグラとゆれました。でも、意識が戻ることは ありません。
「え、えぅ〜ど、どうしましょう・・・起きないのですよぅ」
ミアが泡々しているとふと誰かを呼んでくることを考えました。
「そ、そうですよ!フェータさん呼ぶですよぅ!!」
慌ててフェータの所に戻ってフェータを連れて行く、とちょうど今立ち上がる小さい 人が居ました。
「わわ、大丈夫ですか?頭さん痛いですかぁ?」
ウルウルした目で見られてその人はうっとした表情をしたのでした。
「なんだ、大丈夫そうじゃないか・・・」
次にのぞかせた顔にこんどはしかめっ面のような表情をしました。
「・・・・・・」
「はい、良かったですよぅ。安心したですよぅ〜フェータさんも来てくれて有難うな のですよ」
すると小さい人は立ち上がり服についた砂を掃うと言いました。
「あんた妖精だろ?どうして人間と居るんだよ?」
「え、えぅ?どうしてですか??フェータさんは友達で、フェアリーのマスターさん なのですよ?」
「・・・・へぇ・・フェアリーマスターか、僕は大嫌いだ」
「あの、私はミアと言うですよ。こちらは、フェータさんですよぅ」
その人の話を聞いてなかったのか自己紹介をし始めたミアにあっけにとられるフェー タはいつものことなのだろう全然気にしてないようでした。
「お名前教えてくださいですよぅ〜」
嬉しそうに聞いてくるミアにムスッとソッポを向いて言いました。
「ポル・・・って言うんだ。緑を愛する小人といわれているけど『フーリ族』ってい う種族らしいんだ」
そう言いました。小人にも妖精にも種族が居るそうです。ポルはその種族の一人の男 の子のようでした。服は緑と言うか何と言うか綺麗な色をした服を着て、ちょっとだ け耳は尖って見えました。でも、よくよく見ないと分らない耳でした。
「フーリ族さんのポルさんですねぇ〜♪何をしてたのですかぁ?」
「・・・・いや、その僕等の住む場所では仮装して家という家から蜜を貰うパー ティーがあるんだ!・・・で」
そう言うと側に落ちている小さな花が目に入りました。
「お花さんの蜜??」
「そうさ、色々な格好をして食べたり飲んだりもするんだ」
「わわ、美味しそうですねぇ〜」
「小人のパーティー、いわゆるお祭りか・・・そりゃあ、俺達が知るわけもないな」

フェータが頷くように言いそれに対してミアが首を傾げました。
「どうしてですか??お祭りは皆さんで楽しむものですよぅ?」
「あのな?お前はともかく俺達の身長みて分るだろ?小人も入れてしたらいつつぶさ れるか分らないだろ?それに、お前は飛べるからまだマシだろうけどな」
「そうですかぁ・・・・」
ふと気がつくとポルは落ちた花を集めていました。
「わわ、私も手伝いますよぅ!!」
一緒に集めてそれを終えるとミアはポルと一緒に行ってしまいました。
フェータを残して
「おい!迷子にはなるなよ〜!?」
「分ってるですよぅ〜」
ミアは手を振って行ってしまった。

歩いていくポルの後を花を持ってついていくミア
着いて行っているはずなのに向こうはスタスタと行ってしまいます。ミアがとろいの でしょうか?それとも、もともと歩くのが早いのでしょうか?
「ま、待ってくださいよぅ・・・」
その声を聞いてポルは足を止めました。
「あ、ごめん・・いつもの調子で歩いちゃって君は妖精なんだもんね?」
「はふぅ〜・・・も、もう大丈夫ですよ!行きましょう」
「うん、でも・・・もう着いたんだよ?」
「え、えぅ??」
そう言われて前を見ると木やキノコや花しか見えない。
「ど、何処ですか??」
「良いからおいでよ」
そう言われ行ってみると彼はキノコの前に止まりました。ポルを見てミアも側に降り てみるするとそこにはキノコなのだがドアがあったのです。
「も、もしかして・・・」
そうなのです。キノコだけに見えたそれは小人さんのおうちでした。
「ここ、僕の町でもある場所・・・でも、引っ越しちゃう時もあるから違うといえば 違うんだけどね?」
そう言うと大声を出しました。
「ただいまあ!!甘い花を持ってきたよ!それから友達も!!」
そう言うと何処からともなくワラワラと集まってきました。
「わわ、ポルさんと同じ人がいっぱい来ましたぁ」
右から左。前から後ろ・・・沢山の小人が集まってきました。
「まあまあ、可愛い妖精さんじゃないかポル?」
「へへ・・・だろ?ミアってんだ・・・・きょうのパーティー参加させて良い?」
「勿論だ、多い方が盛り上がる」
小人の人たちがワイワイと言い合いました。
ミアも嬉しそうな顔をしました。
「それじゃぁ、その格好はダメだね?」
「えう??」
「子供は仮装って決まってるんでね」
そういうと何処かのキノコの形した家に連れて行かれそうになったところをミアは慌 てて止めて頼んだのです。
「あの、フェータさんは宜しいでしょうか?」
「・・・・」
「まあ、フェータさんとは何処の種族の妖精だい?」
そう聞かれるとミアはフェータが人間でフェアリーマスターだと説明をした。だが、 身長の関係でこのパーティーに参加できないと言われたのでミアは悲しみました。で すが、一人の小人さんが言いました。
「だったら、いっそう小さくしてしまえば良いんじゃないか?」
それは、ポルでした。
「え、ぇぅ・・・・ポルさん」
涙をためた目でミアは目をパチクリしながら見ています。
「長老持ってなかったけ?小さくする薬とか何とか」
それを聞くと他の小人達も口々に言い合いました。
「そうね、小さくすれば・・・・」
「そ、そうですよ!皆さんで楽しめば」
「でも、人間なのよね?」
「だ、大丈夫ですよぅ!フェータさん良い人ですよぅ」
そんな事を言っていると小さなでも、とても優しそうな咳払いが聞こえたのでそちら を皆で振り向いてみたのです。
「話しは聞いたのじゃ・・・・そち、妖精のミアよ」
「は、ははははい!!」
硬くなってうろたえた返事をしたミアに長老らしき小人は笑いながら言いました。
「はっはっは・・うろたえんでも良いじゃろ。お前が言う人間、わし等もあってみた くなったんじゃ・・・そこで、これを渡そう」
そう言って手で持っているビンを渡した。
「わわ、綺麗な水ですよぅ」
その水は青々しく輝くかと思うと色が変色して緑色に輝いたり交互に色が変化する不 思議な水でした。長老が言いました。
「その人間から見たら小さい代物だが、飲んだら一日だけ小さくなれるんじゃ・・・ ・効き目は抜群、わし等の秘薬でもあるめったに作れない代物じゃ・・・・」
「ほぇ〜・・・」
そのビン・・・・秘薬の事を小人達は『モールレイヌ』と呼んでいました。それを もってミアは慌ててきた道を戻ってフェータに知らせるのでした。
「フェータさ〜ん」
戻ってきたミアに気がつきそっちの方を見たフェータはミアに先ほどの話しをしまし た。
「・・・・・・俺もか?」
「はい♪」
「だけど、俺人間だし」
「だいじょうぶです!薬を貰ってきたですよぅ」
「く、薬・・・・」
疑わしそうな目をして否定しようとすると、ミアはせかすように引っ張ったのです。
「いや、だから・・・俺は!」
「いいから来てくださいですよぅ」

引っ張られてやってきた場所はやはりフェータにもタダの森の一部にしか見えません でした。だからミアはあのビンの薬を飲み干すように言いました。
飲むと少し時間がかかったがフェータもミアと同じくらいのサイズになったのです。

「わわ!やったですよぅ♪成功ですねぇ」
そう喜ぶとまたフェータを引っ張って小人の場所に飛び込みました。
「あらあら、可愛い人間さんだね?」
「なんだ、怖そうな奴想像してたけど大丈夫そうだな」
そう言ってこんどこそミアを何処かのキノコの中にフェータも巻き込まれて何処かの キノコの中に引きずり込まれてしまいました。
「まて、俺はもう子供じゃ―」
そんな言い訳も通用せず2人は着替えさせられる事になったのです。
仮装と言う服に


パーティーは、始まりました。楽しい可愛らしいパーティー 食べ物も沢山ありまし た。
木の実のクリームパイ・蜜のハーブと言う食べ物・木苺のジュース・花の酒という小 人独特の飲み物もありました。花の酒を飲もうとしたミアをフェータが止めました。
それに対してシュンと落ち込むかと思った否やミアは嬉しそうにフェータにじゃれま した。
「フェータさん可愛いですよ!何ですかぁ?魔法使いさんですかぁ??」
さっきまでの服と見るからに違うその格好はミアを喜ばせました。
「う・・・お前こそ、面白い格好しやがって!」
ミアは、先が二つに分かれて尖がった部分がへにゃぁっとたれた帽子に少しギザギ ザっぽい襟、サラッとしたスカート・スカートにはピンクと赤い線になって綺麗にえ がかれていた。見るからにワンピースでしょう。
帽子はピンクと赤と青が混じっていました。
「えへへ〜可愛いですかぁ??私は好きですよぅ??」
そういうとその場でクルクルと周り始めた。
「・・・・・はぁ」
フェータは少し顔を赤らめてため息をつきました。
「あ、フェータさん一緒にいくですよ!」
手を握り何処かに引っ張ろうとする。
「何だよ・・・今度は」
「一緒に小人さんの子供さんがやるパーティーの一つを一緒にやるのですよぅ!いい ですか?大人さんが居ましたら・・・・・・」
そう説明をした後。2人はウロウロとうろつきました。
すると、大人を発見!
「せーの!『トリック・オア・トリート』」
フェータと一緒にいうつもりだったのですがフェータは言ってくれませんでした。
すると小人さんは小瓶に入った蜜をくれました。勿論、フェータの分も一緒に
「えへへ〜♪うれしいですねぇ」
嬉しそうにミアは喜んでいました。
「そうだな・・・俺、あそこで食べてるから」
「わわ、そうですかぁ??分ったですよぅ」
そして、フェータと別れてしまった。

甘い蜜を口に運びながらミアは歩いていました。本当に久々につく地面にはちょっと 違和感がありましたが、とても楽しそうです。可愛らしい曲が耳に入ってきて、列を 作るように踊る仮装の子供の小人さん。可愛いダンスの列が道と言う道を歩いていま す。
「ミアも来いよ!」
そう呼びかけてきたのはポルでした。ミアは嬉しそうにその行列の中に入りました。
可愛らしい自然で出来た楽器の曲がピロピロとシャラシャラと奏でられます。小人さ んは回ったり跳ねたり歌ったりしています。
「これは何ですかぁ??」
踊っているミアは聞きました。
「これは、ただのダンスみたいなもの・・・でも、『僕達』のダンスはかわってるん だ!」
「変わってる・・・?」
「うん、町の中を踊りながら歩き回って気になった人に蜜を貰うんだ」
「楽しそうですねぇ〜♪」
音楽は続きます。
歩く音にステップの音も続きます。
たまに一人一人抜けては他の小人さんから蜜を貰ったりからかったりしました。
「いいですねぇ、私・・・こんなに楽しいの初めてですよ」
「ミア・・・」
ポソリと言いました。
体が跳ねるように楽しくて、時間がどんどん過ぎていき陽もどんどん傾いて全ての流 れが速く感じるミアでした。
「♪」
楽しくて目をつぶりながら行列を同行していました。鼻歌交じりで周りながらミアも 踊っていたのです
すると、少し少し抜けていき音楽は止まってしまう仮装部隊は自然に解散してしまっ た。
「あわわ、終わっちゃったですよ〜」
散ってしまった人たちを見送った後に何だか妙なむなしさが・・・そう、胸にポッカ リとあいてしまったようなものがありました。そして、自分も何処かのキノコの上に 座って貰った蜜を飲んでいました。
「ふぁ〜美味しいですよぅ」
静かなようで賑やかなパーティー、上から見ていると小瓶に何かが反射をしました。
「わわ」
それは、オレンジ色の光でした。陽が沈む太陽の光でした。
「綺麗なのですよぅ」
キラキラと輝いていてまるで宝石のようでした。
「こんどは、空のジュータンなのですよぅ♪」

・・・一方フェータは・・・

一人、何処かによりかかりボーとしていたフェータ まさか小人のパーティーに呼ば れるとは誰が思うでしょうか、何かを考えている時誰かが近づいてきました。
「たしか・・・フェータだっけ?」
「ん?」
それはポルでした。
「何だよ、人間は嫌いなんだろ?」
「・・・・うわ、嫌み・・・・あんた一人なの?」
「まあな・・・」
「・・・・・」
パーティーで端っこに居る2人、またポルが話しかけてきた。
「あのさ、ミアの事――」

キノコの上からフェータの姿を見かけたミアは嬉しそうに近づいていきました。
「フェータさ〜ん」
そう言って思いっきり体当たりしてしてしまい、フェータと一緒に倒れてしまいまし た。フェータは突進してきたミアに怒鳴り、ミアはえぅ〜っと反省をしました。
どうやらいつものように突っ込んでしまったみたいです。
でも、今は小さかったためただの体当たりになってしまったのです。
夜になるとクライマックスが近づいていました。酒が続々出され、小人達が高く高く コップを掲げた。それはミアたちにも持たされ高く高くあげられました。
最後の終わりの乾杯でした。

これは小人のお話 小人さんとパーティーのお話し
ミアは目を覚ますといつもの朝が来てました。隣には普通の大きさのフェータが寝て います。
あれは夢だったのだろうかと思うと、側に小人が近づいてきました。
「あ、ポルさん」
近づいていくとポルはミアに言いました。
「昨日は、楽しかった?」
「はい♪とってもですよ」
「また着てよ、ミアだったら喜んで迎えるよ」
「えぅ・・・ありがとうですよ・・また、きっと来たいですよ」
それは本当の気持ちだったのでしょう、ミアは昨日の出来事をかみ締めるかのように 思い出していました。
「ミアは・・・・フェータって人すき?」
「えぅ?勿論ですよ、大好きですよぅ」
その言葉にポルも頷き、ミアにありがとうの品を渡すと手を振って行ってしまいまし た。
「バイバ〜イですよぅ」
振り向くとフェータは起きてました。少しだけ顔が赤いように感じましたがミアは不 思議には思いませんでした。
その日はミアは心の日記に書き記しました。
歩きながら空を見ながらあのときの事を思い出しながら

“昨日はとても楽しいお祭りさんがあったのです。小人さんという方のお祭りだった のです。服を着替えてフェータさんにも褒められたのでした。オレンジのジュータン さんや、綺麗な小人さんが用意した明かりが輝いていました。
とてもステキで音楽隊もステキで私は胸がドキドキ言ってたのです。
初めての楽しいお祭りでした。
大好きな音楽が その日は私と一緒に踊っていたのです。
跳ねたり笑ったり、回ったり歌ったり・・・・ また、パーティーに行きたいです よぅ”

夢だったかのように思わせるその出来事は、誰も知らないお話でした。


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わわ、ごめんなさいですよぅ^^;
お絵かき掲示板を見て思いついたですよぅ〜
ちょっと、後のような前のような話ですが・・・・・良い話が書けてれば良いと思っ たですよぅ♪